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 再び熾烈な闘いの跡。
 あちらこちらに血痕や毒を用いた跡が残されている。

(……もう……やめてくれ……!)

 傷だらけの身体でただひたすらに剣を振るい、
 必死で戦おうとする守ろうとするアサシンの残像が魂を揺さぶる。


 僕は、立っていられなくて思わず膝をつく。
 生き延びるチャンスはいくらでもあったはずだ。
 なのに、なのに何故、
 アサシンはそこまでして子供を守ろうとしたのか破滅の道を選んでしまったのか。

 未作動のまま残されいたトラップを震える手で解除し、血の付いた布切れを手に取る。
 アサシンは一体誰にどんな言葉を残そうとしたのか。
 布を握りしめ、僕は立ち上がる。



 足跡とはもういえない引きずる様な、それでも逃げようとした逃亡者達の痕跡は、
 絶壁に向かい、そして途切れた。

 眼下に広がるのは、ただ穏やかに優しく輝く海。







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